大人こそ知っておきたい中学公民学び直し

大人が中学公民を学びなおすためのサイトです。ニュースに出てくるような政治経済の難しい言葉のほとんどは中学公民を勉強すれば理解できます。大学で政治学や経済学などの社会科学系をやっていない人にも理解しやすいように作っておりますので、ゆっくりと自分のペースで読み進めてください!

(1.1.3)グローバル化する世界で生きる私たち

第一章の続きです。

三つめは「グローバル化する世界で生きる私たち」というテーマです。

 

現代社会の特徴として、グローバル化も見逃せません。

先の情報化の話とも大きく関係していますが、人やモノや情報が移動する範囲が大きく拡大したのです。

 

グローバル化とともに得たメリットは何か、苦労が増えたことは何かといった事を考えながら読み進めていきましょう!

 

 

 

 

「《日本社会のグローバル化

 私たちの身の回りには、外国産の商品や企業の看板が目立つようになり、多くの日本人が外国で作られた音楽や映画やファッションを楽しんでいます。また日本から外国には毎年1000万人を超える観光客が出かけています。外国に住む日本人の数も増加し、日本に住む外国人も増加しました。輸送手段と通信手段の発達によって国々の間にはこれまで以上に、人、もの、お金、情報などが自由に行き交うようになりました。こうした世界の一体化の傾向はグローバル化と呼ばれています。

 

《貿易と国際分業によって繋がる世界》

 世界の国々は、輸出と輸入という貿易を通じて互いに密接につながっています。貿易だけでなく多くの企業は外国に工場や営業所を作ったりしています。このグローバル化の中で国際競争は激しくなっています。一方、多くの国が得意な分野の生産を引き受けることで成り立つ国際分業も加速しています。また世界のどこかで問題が起きた時他の国にも影響が及び一つの国で解決することが難しい場合も起こります。現代は、一国だけで国を成り立たせることができず、互いの国同士が依存しあって成り立つ世界となっています。

 

《多文化共生社会と国際協力》

 近年は外国との関係も、国と国との国際関係から企業や人々が国境を越えて直接交わるという関係の重要度が増しました。しかし、世界の人々が必ずしも同じものを喜び、同じ技術を使い、同じように考えるようになるわけではありません。様々な地域はそれぞれに特徴ある文化を持っているからです。またもし同じ考えの人が増えていけば、それだけ違う考え方に接する機会は減り、新しい考えが生まれるきっかけも失われていきます。そこでグローバル化の世界にあってもなお、私たちの個性地域の文化の特徴を大切にする多文化共生社会が求められています。

 また一国では解決できない地球規模の環境大災害貧困の問題などを解決して、持続可能な社会を実現するために国際協力の必要性が増大しています。」

 

 

このページはグローバル化についてすごく簡単にわかりやすい説明をしてくれていると思います。

人や物やお金や情報が簡単に国境を越えてしまうのが現代です。

観光客はもちろんのこと、留学する人もたくさんいますし、労働ビザを取って外国に住む人もちらほら見かけます。

 

参考に、海外旅行客数の推移をみておきましょう。

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ものも簡単に国境を越えますね。

僕の身の回りにも中国や東南アジアで作られたものがたくさんあります。

スマホもイヤホンも鞄も中国製のものを使っています。

 

お金に関しては僕は日本円しか持っていませんが、人によってはいろんな国の通貨を持っていたり FX 取引などで稼いでる人もいるかもしれませんね。

 

情報の伝達スピードが上がったということも大きく変わったところだと思います。

前のページの情報通信技術のところでも似たような話をしたのですが、インターネットの誕生によって情報やニュースとの向き合い方も大きく変わりました。

 

アメリカの大統領が個人的な意見を Twitter に載せるなどということは一昔前なら想像さえしませんでした。

日本のお笑い芸人の動画を海外のミュージシャンが面白いと言ったら爆発的に拡散されたりということも現代ならではです。

海外のアーティストやスポーツ選手が発信する情報も簡単に受け取ることができますし、日本にいながらイギリスのBBC ニュースを見たりすることもできます。

 

 

 

「世界が小さくなった」という言い方で例えられることもありますが、今までだったら何日も何ヶ月もかけてやっていたことを数秒でやってしまうというのは物凄いことなのでしょう。

 

 

 

本文には国際競争と国際分業の話が出ていました。

国際競争が激しくなっているというのはまさにその通りなのでしょう。

外国産の安い製品を大量に輸入することで国内産業が圧迫されたり、逆に日本の良質な車を海外に輸出することでその国の車産業が衰退してしまったりということがあります。貿易摩擦という言葉もありますね。

 

 TPPに反対する人達の多くは、これを根拠にしています。

海外の農作物に関税をかけられなくなると、安い商品がどんどん国内に流入して、国内の農業が衰退してしまうというシナリオが描かれています。

 

一方で国際分業の考え方も大切です。

これは簡単に言えば、得意なことに専念した方が最終的に全体の効率が良くなるということを意味しています。

経済学などでは比較優位の原則(比較生産費説)という言葉をよく使います。

 

すごく簡単に言うと、例えば農業が得意な国は農業に専念し、漁業が得意な国は療養に専念する。

 そして、あとで交換すればお互いに得意に専念しつつ色々な食品を食べられる、ということです。

 

競争による疲弊と、分業による効率化。

どちらの要素が大きくなるかによって国際的に交易することのメリットデメリットは判断されます。

 

 

 

 

 

本文中にはさらに、多文化共生社会の話も出てきました。

様々な国出身の様々な文化を持った人たちと交流したりする機会が増えたので、自分とは異なる文化を理解する必要も増しています。

すごく簡単な例で言えば、イスラム教を信仰している人に豚肉を食べさせてはいけないとか、ヒンズー教の人は牛肉を食べないとか、そういった宗教的なことも含まれます。

すぐ近くの韓国などでも、ご飯を食べる時に茶碗を持ち上げてはいけないなど、日本とは少し異なるマナーがあります。

お互いの文化の違いを理解した上で尊重し合うことが大切です。

 

実際の損得でいっても、自分と似たような人ばかりと話していると、斬新なアイディアが生まれることはあまりありませんが、自分とは異なるタイプの人と交流をすることで何か新しい気づきを得るということは往々にしてあります。

 

自分たちの個性や文化を大切にしつつ、他者への思いやりを忘れないことで、異文化理解ができるようになっていきます。

 

 

 

ただ難しいのが、多文化共生を人々に押し付けることもまた別の問題を産んでしまいます。

世の中には、自分と似たような考えの似たような経歴を持った人とばかりつるみたい、要するに、多文化共生したくない人、というのが一定数存在します。

 

その人たちに多文化共生を押し付けることも、それはそれで多文化共生できていないということにななりかねません。

この辺りのバランスは非常に繊細で難しい問題になってきます。

 

 

 

 

 

 

最後に国際協力の話をしておきます。

 

例えば地球温暖化対策などは、一国だけで頑張ってもあまり意味がなくて、国際的に足並みをそろえて環境問題への対策を取っていかなければなりません。

しかし、温室効果ガスの排出を抑えて地球温暖化対策をするには費用がかかります。今まで何も考えずに石油や石炭をボーボー燃やしていたのを改めて、効果ガスの排出の少ない、よりクリーンなエネルギーを使わなければなりません。それができないのであれば、そもそものエネルギー消費量を減らさなければなりません。

いずれにしてもこれらはようなコストのかかることで進んでやりたいものでもありません。

 

それに、先ほども触れたとおり、この問題は一国だけで頑張っても埒があきません。そうであるとすると、もし自国だけが環境対策を頑張っていて、他の国は今まで通り石油や石炭を大量に消費し続けるとしたら、環境は改善されない上に、自国は経済的に不利になるという可能性もあって、なんかバカみたいですよね。

 

そして世界各国がそのように考えた結果、誰も環境対策をしなくなるという可能性があります。それを避けるために京都議定書やパリ協定などの国際的な約束を守って環境問題への対策を進めているのですが、現状としてはなかなかうまくいっていません。

 

このような、相手の出方が分からない時の意思決定のメカニズムはゲーム理論の分野でよくまとめられています。

各々が合理的に判断した結果、結局全体にとって良くない選択をしてしまうということを囚人のジレンマと呼びます。

 

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